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私の一人娘の真理恵は、今大学3年生。在籍している大学は、ワシントン州タコマ市にある私立大学のUniversity of Puget Sound、略してUPSで、そこでStudio Artsを専攻しています。大学は1888年設立のLiberal Arts College(文科系大学)で、大学の建物にはツタが絡まるアカデミックな雰囲気の漂う大学です。学生数は、全数5,000名弱でアメリカの大学の規模としては、かなり小さな大学の部類に入るものかと思われます。

この週末は、娘の所属している大学のオーケストラの定期コンサートが学内のコンサートホールで開かれるということで、金曜日の午後にオフィスを出て車をタコマに向けてI-5を北上させました。タコマ近くで金曜日夕方のラッシュアワーにかかったため、3時間をタップリ要しましたが、途中フリーウェイでは事故にもいっさい遭遇せず、順調なドライブでした。

娘の大学のオーケストラを聴きに行くのは、今回で3回目になりますが、幾たびに驚くことはまずコンサートがタダで聴けるということなのです。私のいた日本の大学(信州大学)でも立派な大学の交響楽団がありまして、定期コンサートを行っていましたが、コンサートは決して無料ではありませんでした。しかも大学のコンサートホールは小ぶりながらも、素晴らしい音響空間を備えた立派な設備を持つところで、大学のオーケストラの水準は(私の娘が第一バイオリンを弾いているからというのとは関係なく)かなりのものです。特にアメリカ人は持っている肺活量がもともと高いせいなのかどうかわかりませんが、金管楽器奏者の出す音のボリュームにはいつも圧倒されます。

タダということもあってか、けっこう地元の方々もこのコンサートにお越しになっていたようで、学内の生徒さんと私たちのような生徒の親、そして地元の方々(けっこう年配者が多い)が交じり合って、ホールはほぼ満席の大盛況でした。大学のオーケストラを率いるのは、フランスパリ出身のまだ若いハンサムな大学教授で、フランス語アクセントの強い英語で、曲の紹介や今年卒業するシニア(4年生)の紹介などをしてくれました。

娘の大学での専攻は、冒頭にも書きましたようにStudio Artsで、音楽ではありません。娘は、6歳のときからバイオリンを習ってきましたし、中学ならびに高校と管弦楽団でバイオリンを弾いてきましたので、必然的に大学でもオーケストラに入って活躍しています。大学でのコンサートのレパートリーは、選曲の趣向にはなかなか味があり、中南米系の楽曲あり、ルーマニアの民族曲あり、そして圧巻は、大学教授出身の国フランスの作曲家、フランクの交響曲でありました。

コンサートは金曜日の夜7時半から行われましたので、コンサートは終了したのは9時を過ぎていました。その後は、大学の近くにあるピザ屋さんに行って遅い夜の食事を娘とともに食しました。ピザ屋さんの中は、大学の生徒さんで溢れかえっており、中にはやはり親御さんの姿もちらほらありましたが、若い連中の熱気と活気に圧倒される羽目となりました。

その晩は、タコマの定宿に一泊し、翌日は、朝食兼昼飯を娘と取った後、娘の通う大学のアートスタジオを初めて見学しました。娘が現在制作中という油絵の自画像3点見せてもらい、そのスキルの上達ぶりに感銘しました。光がどこから当たっているのか、そして自画像を見る場所と角度から自画像の表情が違って見えるという技術を習得したということでした。その技術問うのは昨年イタリアのローマに留学した際に、イタリア人の教授から直接指導を受けた賜物だということで、高い学費と住居費、そして旅費を支払ってイタリアまで行った甲斐があったものだとつくづく感じた次第でした。



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