昨年のお話しになるのですが、昨年だけで、4回ほどセミナー開催のためにニューヨークを訪問しました。昨年は毎シーズン、ニューヨークに行っていた勘定になります。ただ限られた滞在時間の中では、ほぼセミナーをやるだけで自分としては精一杯で、物見遊山でニューヨーク市内での観光を楽しむということはほとんどできなかったというのが悲しむべき現実でした。ほんのわずかな時間で息抜きができるのが、朝のマンハッタンのコーヒーショップですするコーヒーの香りと味わい、そして街を行き交うおしゃれなファッションに包まれたニューヨーカーの人々を眼で追うことでした。
マンハッタンのミッドタウンには、東京の都心と同じように多くのコーヒーショップが軒並み点在していますが、スターバックスほどではないにしても、ニューヨークでしか見たことのないお店がいくつかあって、特に ”PretA Manger” (ヨーロッパ風に“プレタ・マンジェ”と発音するようです)という五番街と36th Streetの角にある、なかなか洒落たコーヒーショップが私の目に留まりました。しかも、ミッドタウン内のいくつかの場所でも見かけましたので、てっきりニューヨーク発祥の真新しいコーヒーショップなのかなと思っていました。世界中どこにでもあるスターバックスに入るよりは、ニューヨークにしかないお店に入るというのが“粋”というものです。
店内に入りますと、ほぼすべてがセルフサービスとなっておりまして、数種類のコーヒーの入ったステンレス製のタンクから自分の好みに種類を選んで、カップのサイズもやはり自分で選んで入れるのがスターバックスとは違う、シンプルなシステムになっています。そして通勤者向けに30種類以上はあると思われる見た目も新鮮でヘルシーそうなサンドイッチ類とベーカリー類、そしてスープなどが用意されていて、その日のランチをリーズナブルな価格で通勤前にコーヒーとともに買い求めることができます。前回私がニューヨークに行きましたのは、11月第4木曜日の感謝祭まであと1週間に迫った時期でしたので、すでにマンハッタンでは、クリスマスの飾り付けなどが始まっていました。
Pret A Manger の店内でもすでに落ち着いたクリスマスミュージックのスタンダード曲が流れていて、ファッショナブルなコートに身を包んだニューヨーカーたちがオフィスに向かって足早に朝のストリートを歩かれているのをコーヒーをすすりながら見とれていました。そうしますと女性ばかりでなく、男性も私の住むオレゴンあたりでは考えられないほど、オシャレにきめこんでいる人たちが多いことがよく分かりました。まさにニューヨークを舞台にした映画に出てくる人々そのものなのです。(本家本元のニューヨークなのですから、当たり前のことでしょうが)朝のコーヒーをすする時間、そのようなNewYorker Watching の時間は、いつの間にか私にとってはつかの間の至福の時間となっていました。
ニューヨークほど世界中から人が集まっている大都会はないと思いますが、それでも私の第六感からすると私のいる西海岸に比べてみますと、ヨーロッパ系の人が多いように思います。ニューヨークにきたばかりの最初のころは、ヨーロッパからの観光客だとばかり考えていたのですが、彼ら彼女らは観光でいるのではなく、ニューヨークで立派に仕事をして生活している人々なのだとすぐに理解できました。世界の主たる多国籍企業は、当然ニューヨークにオフィスを構えているわけでして、ヨーロッパからの駐在者も数多く住んでいて、ニューヨーカーの主要なな構成員の一部となっていらっしゃるわけです。
さて、Pret A Manger というお店、先ほども書きましたように田舎者の私はてっきりニューヨーク発祥のセンスのよいお店だとばかり思っていましたが、お店のウェブサイト(http://www.pret.com/us/)を見ましたところ、1986年にロンドンで大学時代に知り合った二人の親友同士が最初のお店を開店させ、ニューヨークには2000年から出店を開始したと出ていました。アメリカ国内では、ニューヨーク以外にワシントンDC、シカゴ、そしてボストンにお店を出しているということで、どうりで西海岸では見たことも聞いたこともなかったわけです。
ニューヨークで食べるサンドイッチはどこで注文しても例外なく、オレゴンで食べるサンドイッチよりもはるかに美味で、私はすでに病み付きになってしまいました。さらにこのPret AMangerで売られているサンドイッチはニューヨークの中にあっても、最上級の味のサンドイッチで、単純なこの私には毎日ランチで食べても飽きないほどです。そして店内でコーヒーと朝食代わりの菓子パンとそしてランチ用のサンドイッチを買ってお金を払ってレシートを受け取るとそのレシートの裏にWiFiにコネクトできるパスワードが書かれてあって、店内で快適なインターネット接続がそれでできるようになっています。まあ、アメリカにあるコーヒーショップではほとんどいまでは無料のWiFi接続サービスが当たり前となっていますので、やはり遠くにビジネスで出張している身にとってはこの上なくありがたみを感じる空間となっています。
私の希望としては、このPret A Mangerが早く西海岸にお店を出してくれることを願っています。西海岸での第一号店はサンフランシスコとがよいのではないでしょうか。シアトルはスターバックスの本拠地ですから、最初からはあまり刺激をさせないほうがよいのではと思います。皆様もニューヨークに行く機会がありましたら、ぜひPretA Mangerのお店を見つけてコーヒーをお楽しみになってみてください。そして窓の外で行き交うニューヨーカーの人々のオシャレなファッションを観察してみてください。それだけで十分に目の保養となりますし、ニューヨークのつかの間のひと時がきっといつまでも忘れられない思い出となるはずですよ。
P.S. パシフィックドリームズ社のサイトにも是非お越し下さい。www.pacificdreams.org
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