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アメリカに23年もいると、今年アメリカで迎えるクリスマスも23回目となります。私の妻は、生粋のオレゴン州出身のアメリカ人(“オレゴニアン”と呼びます)で、根っからのクリスチャンですので、ことクリスマスの関しては、当然のことながらある種のこだわりがあります。ただし、我が家では子供(娘)も20台の半ばに達しているので、小さなお子さんがいる家庭とはまた違って、こだわりも年々低減傾向にはなってきています。
 
まず、我が家でクリスマスイブに食する夕食と云うのは、オイスター・シチュ―という相場になっています。何でも妻のおばあちゃんのときからの伝統なのだそうで、どうしてオイスターをイブの夜に食するのかについての由来は相変わらず不明のままです。早めにオイスターシチューでのイブの夕食を済ませた後は、たいてい夜7時から始まる街のダウンタウンにある古いキリスト教会でのクリスマスイブの礼拝に家族で出かけます。私などは、年にこのクリスマスイブの礼拝とイースターサンデーの礼拝の2回ぐらいしか教会には、行かないものですから、教会での私の居心地はあまりよいものではありません。まあ自分の不徳によるものですので、弁明は出来ませんが、久し振り(1年ぶり)に会う懐かしい方々の顔もあって、礼拝後の教会員との団らんのひと時も妻や娘にとっては欠かせないものです。
 
翌朝のクリスマスは、特別なブレッドを普段は買いに行かない高給食材店で前もって仕入れていて、それを食べます。パンの中にドライフルーツが入っていて、全体的にもシナモンやハニーの香りがあって、クリスマスの朝に食べる特別なブレッドという感じです。朝食の後は、家族でクリスマスプレゼントの交換をします。妻と娘は、今でもこのプレゼント交換が我が家ではクリスマス最大のイベントであることに変わりはないようです。お子さんが成長して家から出て行き、家族を持ったりして遠くに離れて住んでいるような方のお宅では、子供もクリスマス時にも帰省できないと、夫婦二人で向かえるクリスマスとなり、プレゼントの交換もしないという家庭も決して珍しくはないようです。そのようなご家庭に比べますと、我が家は、多少なりともアメリカ国内の内需創出にこの時期、貢献させていただいているように感じます。
 
そして、クリスマスの日の夕食は、ターキー(七面鳥)の丸焼きです。とはいっても我が家には3人しかいませんので、スーパーで買った最も小ぶりのターキーをオーブンで焼きます。それでも3時間ほどはオーブンに入れたままで、時々肉の温度を確認します。食事の中味は、11月の第4木曜日と決まっている感謝祭(Thanksgiving)とほぼ同じです。小ぶりだとはいってもターキーの食事がしばらく続くのも同じです。まあそんなところが我が家のクリスマスでの定番です。今年は、そういえば、忙しさにかまけて妻もストッキングを用意するのを忘れてしまったといっていました。大きめのストッキングを家の(ガス)暖炉の上に人数分かけておいて、ストッキングの中に小物のプレゼントを入れておくのですが、その辺の行事は、我が家ではもう省略してもよい時期になってきたという証左であるのかもしれません。
 
以上がクリスマスの定番行事でしたが、クリスマスが終わった後に年の瀬の年末のかけて、毎年、オレゴン・コースト(海岸)に妻の家族全員が集まります。場所もここ4年、毎年同じロッジを借りて総勢20名ほどの大所帯となります。場所は、その名もオーシャンサイドというオレゴン海岸に面したひなびた村落です。今日は、そのオレゴン・コーストに行くための食材の買出しに行く日です。家族で食事の当番が交代制で決まっていて、わが家族は2日目のお昼を担当することになっています。今年は、おそばをゆでて、年越しそばということで全員に振舞おうと考えています。家族総勢でのプレゼント交換も妻と娘は、毎年大変心待ちにしています。ということで、さらなる内需の拡大に寄与する典型的なアメリカ所帯でもあるわけです。
 
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