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先月、日本で見学してきた第2回PV-Japanについての記事を前回のブログで書きましたが、会場でいただいてきた資料に目を通しておりますと、展示ブース内でお聞きしてきました大手メーカーさんのプレゼンなどと合わせて、この私にも次第にスマートグリッドというものについての枠組み(フレーム)がおぼろげながら見えてきました。 今回は、スマートグリッドについての考察です。

スマートグリッドとは、オバマ大統領が景気刺激対策のひとつというか、目玉として打ち出している送電網技術の高度化とネットワーク化のことで、アメリカをスマートグリッドの先進地域に発展させていくという将来に向けての大変大きな社会インフラを含めた構想から来ています。 スマートグリッドの構想が軌道に乗れば、それに付随する関連産業の大規模な育成と知的財産の蓄積などで、アメリカの雇用情勢改善に寄与するだけでなく、国際舞台においても、アメリカの優位性を発揮できるものと見なされているのです。

ちょうど1990年台の半ばにかけて、当時のクリントン大統領が、副大統領のアル・ゴアとのコンビで、高速通信技術を駆使してインターネットのスーパーハイウェイ構想を打ち出したときと似たような時代の空気を感じさせるスーパーグリッドではないかと思わずにはいられません。 ただしひとつ大きな違いとして云えることは、当時は、アメリカの景気は上昇志向の最中であったのに対して、今回は、このリセッションにあっての起死回生をもたらしてくれる「本命」としての役割を担っているということだではないでしょうか。

確かにインターネットのスーパーハイウェイ構想が打ち出されてから、ヤフーやグーグルといった新興企業がシリコンバレーで産声をあげ、瞬くうちに今までに存在していなかったビジネスや市場を一挙に作り上げてしまいました。 そのような可能性がこのスーパーグリッドにも果たして「あり」なのでしょうか? スーパーグリッドが次世代のインターネット産業のような大産業に育つ可能性は十分にあると思いますが、そのためには、中央政府や地方自治体などの公的機関が果たすべき役割が、インターネットに比べて比較にならないほど大きいであろうと申し上げることができます。

すでにスマートグリッドの担い手として名乗りを上げている企業の顔ぶれを見ますと、電力会社のほかには、GE、 IBM、シスコ・システムス、グーグルなどの巨大企業です。 特にグーグルは、スマートグリッドにIT技術を駆使させて、まったく新しい電力ネットワークの構築を今後打ち出してくるようです。 そのためには、電力を含めたエネルギーの情報化が必要で、インターネット・プロトコルと同じような、電力ネットワークのプロトコルも恐らく早晩、確立されるのではないかとみられています。

こうなってくると、確かに旧来の電力会社の守備範疇というよりは、IT企業の出番だといえるかと言っても差し支えないのではないでしょうか。 これこそが、発電所から一方的に家庭や事業所に送電する電力システムでしかなかった旧来の送電網が、サーバーの分散型ネットワークに切り替わっていくのだといわれれば、確かにスマートグリッドがまさにその名と呈しているということができると申し上げれます。 そのためには、いくつもの取り決めや新たな規格が必要であり、その分野で最初に主導権を握ったところが勝負の趨勢を制していくことが出来るのは、言うまでもないことです。

今後、私もまだまだ門外漢に近い人間ではありますが、このスーパーグリッド、将来に対して秘めるところは無限の可能性を感じさせますので、私の理解度と世の中の進展具合とをにらみ合わせながら、このブログの中でも取り上げ続けてみたいと考えています。 スマートグリッドが、このリセッションの突破口をなり、雇用創出の救世主となりうるものかどうかを今しばらく、つぶさに見続けていくつもりです。



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