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5月13日から4日間のスケジュールで、テキサス州オースティンのHyatt Regencyホテルを使って開かれた第7回ALC Annual Conferenceに参加してきました。 ALCというのは、Association of Language Companiesの略で、簡単に云えば、翻訳・通訳会社の業界団体です。 私は、このALCのカンファレンスには、2003年に地元ポートランドで開かれた第1回目から参加しています。 ただ毎年必ず参加しているということでもなく、今回で4回目の参加になります。

このALCのカンファレンスに参加している翻訳・通訳会社のメンバーリストを見ていますと、アメリカの経済を陰で支えるているような大黒柱たるスモールビジネスの代表格ではないかという気がするほどです。 ほとんどのメンバーがファミリービジネスであり、従業員数20名前後という小粒な企業サイズを維持しています。

一方でALCには、第1回目から海外にある翻訳会社の参加もありまして、中南米、ヨーロッパ、アジア、アフリカからの参加企業が遠路はるばるこのカンファレンスに参加するために海を渡ってお越しになっています。 ところが、日本から参加している企業は今までのところ皆無で、今回のカンファレンスも参加者数120名ちょっとの中で、日本人は私だけでした。 今まで様々なカンファレンスやトレードショーなどに参加してきましたが、100名を超える参加者の中で日本人は私ひとりと云うのは、このALCのカンファレンスだけです。

日本人ただ一人参加のこのカンファレンスは、アメリカ滞在が非常に長い私にとっても結構しんどいところがありまして、当然のことですが、まわりは100%英語の世界であり、知っている人よりは知らない人の方が多い環境でもありますので、積極的にネットワーク作りを自分から仕掛けていかなければならないのは、まさに自分の度量が試されているかのようで、真剣勝負そのものです。

翻訳・通訳会社のオーナーやトップクラスの人たちの集まりですから、使われる言葉に関して云えば、表現力が大変豊かで、スパイス味の利いた会話が随所で展開されます。それらの会話についていったり、会話に積極的に参加すること自体、英語力も試されると同時に、堂々と会話に参加するという度胸が何よりも要求されます。 その辺の度胸や英語力は、場数だけはこなしているつもりのこの私であっても、レセプションやディナーテーブルなどでの会話は、ただビジネスのことを話していればよいということではすまされず、本当に今まで自分が生きてきたすべてを彼ら彼女らの話題に対してぶつけていくしか手立てがないものです。

私は、ネイティブスピーカーのような英語はしゃべれませんし、スパイスの効いた会話も英語で出来るわけではありませんので、基本的には聞き役に徹して、相手の会話に食らいついていきながら、タイミングよく相槌を入れたり、質問を投げたりするようにしています。 そのように心がけていますと、結構彼ら彼女らの話している話が細かいところまでだんだんと分かってくるようになります。 中には、この英語表現は、こういうときに使うと効果抜群なのだなということを相手の会話から習得できたりもします。

打ち解けて、くだけた雰囲気での会話になると、美人で知的な雰囲気の漂っていた女性が、結構スラングを使った会話を楽しんでいるではありませんか。 こうなると主に聞き役に徹している私としても内心とても楽しく、リラックスしてくるから不思議なものです。(ただし、スラングといいましても、日常会話でごく普通に使うイディオムが主体で、決して卑猥な言葉や下品な表現という意味でのスラングではないということだけは、お断りしておきます。)

日本人一人だけ参加のカンファレンスは、そうはいっても正直いつでも心細いものです。中国や韓国、そしてインドやシンガポールなどから参加されているアジア圏の方々とは、お互いに心細さが伝わるのか、それなりにしっくりした会話をすることが出来、やはりアジア圏の方々とは、意思疎通がしやすいことをあらためて発見しました。

私を除いて日本人が一人も出てこないこのようなアメリカでのカンファレンスでも、必ず中国や韓国、そしてインドなどから参加者がいます。これでは、日本だけが世界の業界最新情報やネットワーク作りから取り残されかねない状況に置かれているといっても過言ではないと思います。 豚インフルが世界中で蔓延しているから海外渡航はご法度だとか、この世界同時不況の中でコスト削減策で海外出張禁止になっているとか、参加できない理由はいくらでも作り出せるでしょうが、他の国々の方は、それらの状況下においてもあえてリスクをとって参加しているという事実を無視し続けるわけにはいかなくなる日が近く来るのではないかと一人危惧に陥っている日本人の私なのでありました。



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