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12月14日の未明から降り始めた雪は、先週1週間の中で、ほぼ毎日こちらオレゴンのポートランドからセーレムにかけてのメトロポリタン・エリアのどこかで降り続け、場所によっては、10インチ近くの積雪となりました。 クリスマスを控えて、街並みはもう完全にホワイト・クリスマスという感じですが、めったにこの時期ホワイト・クリスマスなどを迎えることのないアメリカ・太平洋岸ノースウエスト一帯は、この大雪と北極からの寒気団の居座りで、経済や生活にかなりの支障をきたしています。

先ず当然のことながら車社会のアメリカでは、雪の積もった道路のため通勤ができない、あるいはスリップによる交通事故の増加などがここ1週間毎日のように続いています。 アメリカでも雪に慣れっこの、例えばミネソタや五大湖周辺地域から見れば、数インチの雪が降っただけでなぜそんなに、学校区全体が休校となり、職場への通勤が毎朝できなくなるのか、確かにいぶかしがる向きがあります。 私の知り合いで、昨年、寒さと雪の本場であるミネソタからポートランド地区に移られてこられた日本人の方がいるのですが、彼によると、西側に丘陵地が広がるポートランドは、まっ平らであったミネソタと比べると、一度雪が積もると、車の運転が並大抵でないということを今回の雪でよく分かったと申されていました。

ポートランド周辺は、もともと雪がそんなに降る地域ではありませんので、除雪にかける公的予算も少なく、市の人員や除雪設備も五大湖周辺地域などの豪雪地帯に比べますと、情けないほどの設備しか持っていないというのも、万一雪が積もった場合の対応の遅れにつながっているのだろうとは、容易に想像がつく次第です。 ポートランドの緯度は、北海道の北部に当たる緯度ですので、確かに雪が北海道並に降ってもおかしくない地勢に位置していますが、普段は、太平洋側からの湿った比較的暖かい空気が冬の間でも流れ込み、山間部では雪になるのですが、平地では雪にはほとんどならず、シトシトとした細かい雨を降り続くだけなのです。

年によってですが、まれに北極から降りてくる乾いた猛烈な寒気団があって、それらが太平洋からの水分を含んだ低気圧と混合すると、大量の雪を平地に降らすことがあります。 今までは、そのような北極の寒気団が降りてきても、太平洋側からの湿った空気の流れの方が強く、寒気団が今回のように居座り続けるようなことは滅多になかったのですが、今回だけは北極からの寒気団が極めて強烈なため、また太平洋側からの吹き出しが弱いために、1週間以上にわたってノースウエスト地域全体を寒気団によって覆い尽くされる羽目になりました。

この雪と寒気団居座りによる地域経済に与えるダメージはすでに甚大なもので、ちょうどクリスマス商戦の最も重要な掻き入れ時にあたる12月14日の週は、どのショッピング・センターやモール、ダウンタウン、さらにディスカウント店なども雪のためにショッパーたちがクリスマス・ショッピングに出向くことができず、かなりの売上げが宙に浮いてしまっているようです。 職場でも雪で通勤できない社員が多かったので、今週は会社でも開店休校状態だったと思います。 弊社でも、積雪の多いポートランド西側地区に住む社員は、まったく外に出られない状態で、自宅で職場のPCに遠隔操作をしてロッグインをする手法を取って自宅勤務という形で何とかしのいでもらった1週間でした。

このような大雪の続く毎日で頼りにせざるを得ないのは、ローカルニュースとその中で特集される天気予報と道路情報です。 特に天気予報は非常に重要な情報源で、その予報に従って、明日は通勤できそうかどうかの判断を下す材料になります。 その天気予報ですが、それぞれのテレビ局の気象予報士が出す予報は、ほとんど似たり寄ったりでその差は、甲乙つけがたいのですが、どうも外れるときは全員外れるようで、予報の精度面ではまだまだ改善の余地が多く残されているような気がします。

特に太平洋からの湿った吹き出しと北極からの寒気団との間でのせめぎ合いの中で、雨になるのか雪になるのか、最高気温は華氏32度(摂氏でいうとちょうど零度)以上になるのかそれ以下なのかなどは、予報はけっこう外れています。 まあ、この辺のところまでを正確に予報できるようになれば、本当に立派なものですが、自然の持つ複雑性と突発性とは、予報官の科学的洞察力をも遥かにしのぐことに異論の余地はありませんので、やはりこれは致し方ないと今のところは諦めるしかありません。 それでも経済的損失が多数出ることを思えばなかなか恨めしい限りではあるのですが。


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