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今年は、先日の12月第一週に幕張メッセで行われたセミコン・ジャパン参加のために訪日したのを合わせて、年4回の日本への出張を達成しました。 なぜ「達成」かなのですが、今まで何年もの間、年3回の日本出張が続いていたので、今年は世界同時不況にもかかわらず、訪日記録を更新したことに対しての達成です。 逆に言えば、今年のアメリカはサブ・プライムローンのバブル崩壊から端を発した金融危機と実体経済への波及とで、下半期から急激にビジネスが目減りし始めていた関係から、アメリカで落ち込んだ分のビジネスを日本で探すために来日回数を増やさざるを得なかったというのが偽らざる事実だといえます。

年4回の訪日といいますと、単純化すれば平均して3ヶ月に1回日本に行っていたわけで、3ヶ月に1回という頻度は、日本で起こっていることを連続的に見ていく上では誠に最適な間隔であるということがいえるのではないかと思います。 そういう意味では、経済評論家やエコノミストがよくいうところの「定点観測」を東京の街中で3ヶ月ごとに観察をしながら、その移り変わりなどを自らの目で確かめることができるわけです。 もちろん私は経済評論家やエコノミストではないのですが、東京の景況観が訪日を重ねるごとに悪化していくのが確かに今年は目に見えて実感することができました。

例えばですが、私には実家として東京の葛飾区堀切にある家があります。 今は普段誰も住んでいないので、そのためにも年に数回帰ってきて、家の点検や庭木の手入れなどもしなければならないのです。 実家は京成線沿線にあり、仕事でのお客様への訪問には、京成上野駅を基点にして、地下鉄を使って東京のビジネス街を駆け巡ります。 その際、京成上野駅から営団地下鉄に乗り換えする際に通る連絡地下道に、何と多くのホームレスの人たちが夜になると一晩の泊まり場所を確保するためにいたことでしょうか。 これは今回12月初めの訪日で見た光景であり、今年訪日した過去3回のときには見られなかった光景でした。

お客様訪問やセミコン・ジャパン視察を終えて葛飾の実家に夜戻りますと、実家には誰もいるわけではないので、どうしてもテレビをダラダラと見て過ごす時間が多くなってしまいます。 日本のテレビ番組は、言葉がもちろん日本語であるということが一番大きい要素ではあるかとは思いますが、アメリカのテレビ番組と比べて大変面白く、内容が骨の髄まで沁み込むように理解するできるので、ついついはまってしまいます。 ただ、日本のテレビの、特にニュース番組やワイドショーばかりを見ていると、不安を煽るような特集やことさら悲観論に徹するようなニュースキャスターやコメンティターには、番組を見ているうちに段々とやり切れない感情に襲われてまいります。

アメリカでも当然のことながら多くのニュース番組は存在しますが、日本のような悲壮感いっぱいの番組は皆無ではないかとさえ申し上げられます。 このような悲観論や悲壮感に満ち溢れたニュースショーばかりを連日流し続ける日本のメディアは、景気や雇用の改善に少しも寄与しないばかりか、多くの企業での人減らしや消費者心理の悪化だけを世間一般に招いているのではないかとさえ、思えてきてしまうほどです。

実際、売上げや純利益が前年比で相当落ち込んではいるものの、日本の大手企業の多くは、大幅な赤字に陥っているようなところはまだまだ少ないはずです。日本企業が90年代後半にかけて経験してきた円高やバブル崩壊の困難な時代に体質改善を粛々と続けてきた経緯もあるはずであり、単純にアメリカの金融危機から発した今回の世界同時不況をそっくりそのまま日本の実体経済悪化にも当てはめて、日本のメディアがいっせいに悲観論だけを囃し立てるのには、違和感を強く感じます。

2009年は、この調子では、さらに実体経済が世界中で同時に悪化する予測がなされていますが、日本もアメリカと同じく、その渦中に身を置かなければならないという意味では、痛みを分かち合う同じ屋根の下に集う仲間であることに間違いはありません。 しかしながらそのメディアによるニュースのとらえ方や国民の心理、感情という面では、かなり趣を異にするということに今更ながらに驚かされます。 今後日本の景気が持ち直すためには、もっと楽観的なニュースやコメントがメディアの中では必要とされます。 楽観的なコメンティターやニュースキャスターでは、番組の視聴率が日本では上がらないのでしょうか。 「不思議の国、日本」の一現象で済まされるような問題ではないと思うのですが。


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