イメージ 1

よくアメリカの食事で旨いものに巡り合ったことがない、アメリカでは何でこんなやたら味が濃くて脂肪とカロリーの多い食事しか食べられないのだろうというお嘆きの日本人から来たばかりの方や出張者の方をよくお見かけします。恐らくそれはアメリカでの食生活の真実を突いていることに間違いはないのですが、おそらくそのような言葉をどこででも平気で言う人は、ちょっとしたアメリカの都会であれば存在する超一流レストランなどではお食事をされたご経験が残念ながら未だおありではないものとお察しします。

アメリカは世界最大の個人消費国家の国でありますので、当然世界中から最高の食材が常にアメリカ目指してなだれ込んできます。かたやアメリカの個人所得格差も世界最高水準を行っておりますので、人々が食べる食事のメニューもお値段もまさにピンからキリまでの内容となっています。ただ個人所得には関係なく、もっぱら時間的な制約からの関係で富裕層の人々もお昼はハンバーガーやサンドイッチなどのファーストフードで手短に済ませてしまいます。しかしながら、家族誕生日や結婚記念日、ホリディ・シーズンなどの特別なときには、かなり前から一流レストランに予約を入れて、その日が来るのを楽しみにしています。

日本からお越しになられる方の多くは、アメリカの代表的な食事としてステーキ・ハウスなどのお店によく行かれるわけですが、やはりポジティブなご経験をされることは少ないようです。それはステーキと一言で言っても実はいろいろな種類やグレードがあり、焼き方もいろいろあります。それらを熟知した上で、自分の舌に合う最も相性のよいステーキを注文するというのはそれなりに熟練のなせる技であります。もちろん、お店のウエイターやウエイトレスにお店のお薦めの一品やその日のスペシャルを訊いてそれを注文するという手もあるのですが、それらのディシュが日本人の方々の舌にピッタリとフィットするものであるかの保証などはまったくないわけです。

日本人の方々は、仕事絡みでの接待や商談、そして打ち合わせを兼ねた中での食事の機会が多いものかと思われますが、やはりそのような場合に選ばれるレストランというのは、奥様との結婚記念日やバレンタインディなどで行くようなお店はあまり選ばれないのではないでしょうか。それは、超一流レストランには総じて言えることなのですが、テーブルの上にはキャンドルがあって、お店全体の照明はかなり暗くしています。英語に“Candlelight Dinner”という表現があるように、キャンドルの明かりを挟んでディナーを二人で取るのは、欧米ではとてもロマンチックなこととされています。しかしビジネスや日本人の男性社員同士が徒党を組んで行く場所としては、ちょっと場違いな感じになりますから、そのようなレストランはやはり敬遠されることになります。

そうするといつも行くレストランはだいたいお決まりの場所で、かといって特別に美味しいから行くのだというほどでもなく、日本人がグループで行ってもそこそこ対応してくれるからということから通っているという感じになります。同じレストランで食べることが続くと、アメリカの食事はどこにいっても旨いものはないという話にだんだんなって行きます。しかし私からすると、繰り返しますが、そういうことを言う人は本当に美味しいアメリカの超一流レストランには悲しいかな、ほとんど行ったことがない人たちなんじゃないかなと思ってしまいます。やはり会社のお金を使ってではなく、自銭を切って、ご家族(奥様)のために美味しいレストランを探すべきだと思いますね。私も人のことをとやかく言える立場では決してありませんが、バレンタインディも近づいてきたことでもありますし、アメリカで旨いものを大切な方と一緒にお探しになってみられてはいかがでしょうか。

PS. パシフィック・ドリームス社のサイトにも是非お立ち寄りくださいね。サイトは毎日更新しています。http://www.pacificdreams.orgまで。