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ブログの間隔がちょっと空いてしまい、申し訳ありませんでした。ここのところ、出張や連日のセミナー講演などで席が暖まる暇もない2週間があっという間に怒涛のごとく過ぎ去っていった感じのところです。今、自宅でようやくこうして落ち着いてこの週末に久し振りにブログの執筆に時間を割くことができるようになったところです。

さて、先週は、ロスアンジェルス近郊のトーランス、そしてさらに少し南に下ったディズニーランドがあることで有名なアナハイムに出張で行ってまいりました。トーランスやアナハイムさらにその中間にあるアーバインなどのロス近郊の市街地は、多くの日本人駐在員の方々ならびにご家族が住んでいらっしゃる地域です。ロスと聞きますと、あまり治安がよくないんじゃないかと思われる方もきっといらっしゃるかと思いますが、これらの地域は、安全で日本人にとってとても住みやすいコミュニティになっています。

日本からいらしている日本人の方々が多く住まわれていれば、当然、日本のスーパーマーケットや日本食レストランやコーヒーショップ、日本人向けのさまざまなサービス(美容院や、不動産、クリニック、保険屋さんなど)がいたる所でかたまって軒を連ねているのが見受けられます。オレゴンの田舎からたまたま来た私などの眼には、ちょっとした日本のコミュニティがそのままロス近郊に突然発生したような光景に映ってしまいます。

もちろん、オレゴンにだってポートランド周辺では少なくとも25店以上の日本食レストランがあり、日本のスーパーマーケットだってしっかりあるのですが、ひとつロス近郊と比べての大きな違いは、スーパーや日本食レストランでのお客さんのかなりの部分は、日本人ではない方々が多いの比して、ロスの方は大部分が日本人であるということで、私は今東京に来ているのではないかとさえ、つい白昼夢をみているような錯覚にとらわれることさえあるほどです。

さて、このロス近郊の日本人コミュニティの中で日本人の方々が今一番お困りになっていることを長年この地域にお住まいになっている私の知己の方から聞いて知りました。さて、いったいそれは何だと思われますか。日本のスーパーもレストランもほとんどのサービスも日本人が経営しているお店で日常的に日本語にてすべて済ませることができる、このような恵まれた環境の中で、しかしながらいまだ日本語では受けられないというサービスが実はあるのです。しかもそのサービスの需要度や必要性は、年々増してきているというのです。

まあどこまで深刻化しているのかという嫌いは多少あるのですが、このサービス、それは、ペットのかかる獣医さんのことなのです。これだけ日本人の多いロス近郊であっても日本人の獣医さんというのはまだいらっしゃらないようです。最近は、駐在員の方々も引越しの際に日本で飼っている、犬や猫のペットもご家族とご一緒でアメリカの地にやってきます。動物なので人間と同じく病気になったり、ケガをしたりします。しかし、人間のお医者さんはすでに何人も日本人の先生がいらっしゃるのに対して、動物のお医者さんで、日本人の先生というのは今のところ皆無であるそうです。

詳しい内実はよく知りませんが、どうもアメリカで獣医さんになるのは、人間のお医者さんになるよりもむしろ難しいというようなことをどこかで聞いたことがあります。(日本人がいまだ誰もなっていないので、やっかみでそのような風説が広まっている可能性がありますが)また、大学などでも獣医の学科を設けているところもアメリカといえども、非常に少ないような気がいたします。恐らく理工系の強い州立大学で設置されているぐらいではないでしょうか。オレゴン州で言えば、オレゴン州立大学 (OSU: Oregon State University) ぐらしか、獣医学部というのは、そういえば聞いたことがありません。

立派な大学システムを持つカリフォルニアの州立大学であっても、獣医学部を持っている大学はあまりないのではないでしょうか。ひとつ、日本人の若い方で一大奮起をなさって、アメリカの大学で獣医学部を目指し、獣医の資格が取れれば、ロス近郊の日本人コミュニティですぐさま開業するというような、壮大な(?)人生目標を掲げて挑戦されてみられてはいかがなものでしょう。なまじ、どこにでも最近では珍しくなくなったMBAの取得を目指すよりも、ずっと将来の実利がこちらロス近郊の日本人コミュニティでは約束されているような気がします。ただし、動物好き、ペット好きの人でないときっと長続きはできませんね、獣医さんの仕事というのは。



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