イメージ 1

今年は、約9年ぶりに車の買い代えをしたのですが、アメリカ人の知り合いが勤めている地元のカーディラーに出向き、クライスラーと現代自動車のディラーをしている彼のお店から、その関係で、さかんに現代自動車のSUV(Sport Utility Vehicle)を勧められました。それは、現代自動車が5年間、10万マイルまでの無償保証サービスをアメリカでしているということもあり、これは、数ある自動車メーカーの中では、最高の保証サービスであり、販売上での大きなPR効果になっていることを知りました。(結局、人一倍アメ車にこだわりを持つ私としては、今回もクライスラー製のアメ車に決めてしまいましたが、確かに現代のSUVには触手は動いたことも事実でした。)

韓国企業といえば、サムソンがとりわけ有名ですが、サムソンにしても現代にしても、すでにアメリカ国内でR & Dセンターを持っており、多くの優秀なデザイナーを世界中から集めて採用し、新製品の開発や設計をアメリカ国内で行っています。市場があるところで、開発や設計の研究を同時に行うというのは、とても理にかなったことであるかと思います。しかも韓国人の幹部社員やトップのエンジニアクラスの人間は、アメリカの大学院でエンジニアの学位やMBA(経営学修士)を取得した人間が多く、業務やビジネスのやり方は、きわめてアメリカ的であるようです。また、アメリカの大学院を卒業した人間をかなりの厚遇で迎え入れ、積極的に登用し、エリート養成しているとのことも耳にはさみました。

昨年、ロスアンジェルスのダウンタウンで翻訳会社を経営している韓国人で、やはりモーレツな勢いとオーラとを感じさせる彼の会社をロス出張の際に訪問したことがありました。驚いたことにロスのダウンタウンの一角であるというのに、周りはほとんどハングル文字ばかり、彼のオフィスが入っているビルも韓国人のオーナーが所有しているビルだということで、オフィスの賃貸料を聞きましたころ、ロスのダウンタウンにあるにしては信じられないほど安価な金額でありました。彼が言うには、「アメリカでは韓国人同士は互いに助け合っている。このあたりのビルに入っているのは、みな韓国からアメリカに来てビジネスで成功する夢を追い求めてきた、最初から金のない連中ばかりだから。」とさらりと言われました。

彼とは、7年ほど前に最初に私が参加したATA(American Translators Association:米国翻訳者協会)の年次総会で会ったのが始まりでしたが、当初から、彼は、パシフィック・ドリームスを目標にしていたと言います。私が彼にとってはメンター(よき助言者、または目標となるような人)であったということを聞かされて、びっくりいたしました。彼は、今は私の会社よりも人数でも事業規模でも恐らく倍以上の飛躍を短期間で成し遂げています。韓国と中国にも支社を設け、3カ国間を行ったりきたりしていると聞いています。今度は、私が彼を目標にしなければならない時期と思います。私は、純粋に彼らが持つ、韓国人同士のネットワークの強さと日本人が忘れてしまったようなアグレッシブな精神にただただ畏敬の念さえ覚えます。