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オレゴンの今年の夏は、7月中旬から今月中旬に至るまで、一滴の雨も降っていない地域が多く、渇水気味でした。9月中旬を過ぎた頃から雨が降り始めたのですが、それまでは、本当に乾燥しすぎていて、山火事も多く発生し、心配されておりました。今週は、また真夏のような乾燥した毎日が続き、日中は本当に汗ばむほどです。それでも、朝は、半袖では寒すぎで、上にジャケットを羽織らないといられなくなりました。

さて、今朝ほど地元ローカル放送局のニュース番組を見ておりましたら、天気予報の担当官が、週末の日曜日午後から「少し」雨が降るとの予報を口にしました。すかさず、美人のニュースキャスターの女性が、「少し?」と聞き返しました。

これ、どういう状況でこのような会話になっているのかお気づきでしょうか。つまり、予報官の男性は、日本語の「少し」を天気予報の番組の中で使ったもので、思わず、その意味について女性キャスターがチェックを入れたという状況下にあった次第です。

今どきのアメリカ人同士のナウい会話のやりとりの中では、この日本語の「少し」という言い方が出てくることを私も何度か経験しておりましたが、ついにニュース番組の中でも公然として使われるようになったというのは、これはきわめて意味深いことであるのかもしれません。

以前読んで大変面白かった「英語の冒険」という英語の生い立ちと発展史に関する本があったのですが、その中で、英語というのは、なりふり構わず貪欲に他の言語の言葉をも果敢に吸収して自分のものにしてきたという記述がありましたが、今まさに「少し」という日本語も英語の市民権を得ようとしている段階にさしかかっているということを眼のあたりにしたわけです。

ということで、皆さんがアメリカ人と英語でお話をする機会がありましたら、この「少し」を会話の中に取り入れて、英会話をよりナウい味付けにされてみてはいかがでしょうか。きっと、「少し」という言葉の意味がわからず、先の女性キャスターのように聞き返しをしてくる人がまだまだアメリカ人の中では多数派なのではないかと思いますが、そこは、言葉の解説をアメリカ人にしてあげる絶好のチャンス到来となります。言葉の説明をしてあげることで、ご自分の立場を少しでも優位に立たせることもできるのですよ。(英語のスペルは、Skoshiと綴るようです。まだ、スペルチェックに引っかかってしまいますね。引っかからないようになるのは、あとどのくらい先のことになるのでしょうか。)